地域だけではない、大学だけでもない、持続可能な成長をし続けるための総合診療ニューラルネットワーク

NEURAL GP network 島根県発・総合診療医養成プロジェクト

しまね総合診療の集い兼高度総診A-2コース開催

2025.5.31しまね総合診療の集い兼高度総診A-2コースが開催されました!
 今回は“対話からはじめる”をキーワードに、専攻医のためのオリエンテーションとなるような企画としました。 第一部では、新専攻医から一言いただいた後、先輩専攻医たちとともに「若手と語る 私の総合診療」と題して、プレゼンターの先生に写真を一枚だけ出してもらい、“私の総合診療”について語ってもらうというお題をお願いしました。地元のお祭り、ヤギ、病院で働く姿などの写真が出され、自身の総合診療の原点から、専攻医が始まってからの課題・悩み、その中で感じているやりがいや期待などが語られました。ディスカッションではそれぞれのグループで“私の総合診療”を深めるほか、「総合診療医に“専門性”はある?あるべき?ないべき?」といったテーマディスカッションを行い、総合診療とはなんなのか、そのアイデンティティとは…を少し考えられる時間になったかと思います。上村としては「医学的多領域を診療できる」にとどまらない、確かな総合診療医像が少しでもみえてきたことは、専攻医だけでなく参加された学生や初期研修医にとっても発見があったのではと感じています。

 第二部では島根県立中央病院・雲南病院の専攻医、上村から事例提示し、3グループでクリニカルジャズを行いました。上村はオンライン組で事例提示をしたので他のグループの様子はわからなかったのですが、参加いただいた皆様と「一定の依存関係は医師患者関係において必要なのか、それを手放すとき、どのように自覚するべきか」、「困難事例にテンションってあがりますか?どんな気持ちで対応する?時間の工夫は?」など、総合診療医らしいディープなテーマで議論できたことは自分の学びにもなりました(楽しませてもらいました笑)。まとめの時間では、各グループとも学生さんの鋭い意見にハッとさせられた、感情や内省に焦点を当てた症例検討の時間の重要性を改めて認識できたなどの感想が得られました。

 皆さんにどのような学び・体験が提供できたのか気になるところですが、印象的だったのは参加された学生の多くが「楽しかった!」と感想を教えてくれたことでした。「よくわかりませんでした」でもなく「勉強になりました」でもなく、“楽しかった”が最初に出てくるのは、素直にそうなってくれていたら嬉しいし、参加された総合診療医の皆様のおかげです。 総合診療医の集いは、“総合診療医”の集い、だと上村は思っています。総合診療専門医でもなく、家庭医療専門医でもなく、総合内科でもなく、救急医でもない、自身が考える総合診療を島根で過ごす人々のために提供する医師が集い、それを研鑽できる会として、今後も発展していって欲しいと思います。…と人ごとのように書きましたが、私が今年度の企画運営です。私の色を出しながらですが、とりあえず楽しく集まり学べる会にしたいです!皆様のアイデアやご参加をお待ちしておりますーm(_ _)m 上村祐介