しまね総合診療センターが4年生症候学の37コマの授業コーディネートしました! 2021.11.18-12.10
Near Peer Tutoring(NPT)というのをご存知でしょうか[1]。同じ環境で過ごすneer peerの学生が、伴走型で指導することで、仲間意識が醸成され、効率よく学ぶ事ができるとされています。島根大学医学部では2021年度より、4年生に対し症候学授業のNPTを開始しました。さらに、Shimane GP neural networkを活かし、島根県内の総合診療医21名にも参加いただき、指導体制を強化しました。
本授業は、4年生を2-3人のグループに分け、プレゼンテーションする形で行いました。時期は2021年11−12月のClinical clerkship開始前で、項目はPost-Clinical Clerkship OSCEで臨床推論が求められる37症候と設定されました。5年生のチューターはSlack・LINEで4年生と連絡を取り、遠隔会議システムで発表指導まで行った班もあったようです。総合医との連絡もチューターがSlackで仲介し、その指導内容を4年生にフィードバックする体制としました。授業本番では学内外の総合医が同席し、4年生の発表を見守り、必要に応じて補足をする形式でした。
4年生対象のアンケートで満足と答えた方は、output型学習=86%、チューターの存在=94%、総合医の存在=95%で、95%の方が症候学の理解につながったと回答してくれました。
5年生チューターが、総合医の指導を仲介し、事前資料作成と授業をサポートする体制は、過去に例がありません。
・授業を支えた体制
そして、今回、授業で学んだ4年生の皆さんは、2022年度に、国際認証地域医療実習で、1ヶ月間地域に出る予定です。こうした医学生どうしが学び合い、地域をフィールドとして学習し続けられるよう、当センターはサポートを続けていきます。
[1] Adele Shenoy. Peer Tutoring in Preclinical Medical Education: A Review of the Literature: Med Sci Educ. 2019 Dec 23;30(1):537-544.