総合診療医による、研修医 +看護師 合同セミナー in 益田
2024.5.23
島根県西部の益田医療圏域は、地理的な要因や人口の減少により、医療資源が乏しく、特に医師不足および看護師不足という深刻な問題を抱えています。この地域では、適切な医療サービスを提供するためには、総合診療医の存在が欠かせません。総合診療医は、地域医療の中核を担い、さまざまな診療科目に対応するため、重要な役割を果たしています。また、地域医療において看護師は、患者の身近な存在として健康管理や日常ケアを提供し、早期発見や緊急対応においても重要な役割を果たします。今、まさに医師及び看護師の協働及び連携を強化が、地域全体の健康を支えることにつながります。そのため、若手医療者の育成が急務となっており、今回の医療セミナーはその一環として開催されました。
今回のセミナーは、隠岐病院、よしか病院、益田赤十字病院の講師陣が中心となり、「病棟での発熱対応」をテーマに行われました。このセミナーは、医師と看護師が共同で企画・運営し、多施設間での協力体制を構築することを目指しました。
隠岐病院 助永親彦先生
敗血症について:敗血症は、迅速な対応が求められる緊急事態です。患者の急変を早期に認識するためには、バイタルサインの測定が極めて重要です。このセッションでは、敗血症の初期症状を見逃さず、早期介入を可能にするための具体的な方法について学びました。
益田赤十字病院 岡本栄祐
発熱の鑑別診断:発熱は多くの病態に共通する症状であり、その原因を迅速かつ正確に特定することが求められます。セミナーでは、デバイス感染や薬剤熱など、様々な原因を考慮した鑑別診断の手法について詳しく解説されました。
よしか病院 佐々木弥生先生
病棟急変の対応:病棟での急変対応は、チーム全体の迅速かつ協力的な行動が求められます。シミュレーション教育を通じて、チームダイナミックスとコミュニケーションスキルの重要性が強調され、実践的なトレーニングが行われました。
セミナーには、若手医師および医学生10名、若手看護師30名が参加しました。看護師は、津和野共存病院、よしか病院からも参加!
こんなに人が集まるとは!!
驚きです!!!
今回のセミナー 何と言っても、医師だけではない、看護師だけではない、同じ施設だけではない。多職種、多施設合同で行ったことに大変意義があると思います。
多職種間の連携が深まりました。これにより、現場でのチーム医療がより円滑に進むことが期待されます。医師と看護師が協力して患者ケアを行う重要性が再確認されました。また、多施設での開催は、施設間の連携を強化する上で非常に重要です。異なる病院からの参加者が一堂に会し、情報共有や意見交換を行うことで、地域全体の医療レベルを向上させることができます。これにより、緊急時や専門的な医療が必要な場合にも、迅速かつ適切な対応が可能となります。
そして、若手医師や看護師の育成は、地域医療の持続的な発展に不可欠です。今回のセミナーでは、実践的な知識やスキルを学ぶ機会が提供され、参加者の医療スキルが向上しました。特にシミュレーション教育を通じて、実際の現場での対応力が強化されました。
地域医療の未来に向けて
今回のセミナーは、島根県西部の医療の質を向上させ、医療従事者のスキルアップを図るための重要なステップとなりました。この取り組みを継続し、さらなる医療従事者の育成を目指していきたいですね。今後も、地域全体での連携を深め、若者達が楽しく、やりがいを持って働ける医療圏域の実現を夢見て頑張ります!!
ご協力くださった講師の先生方に感謝!!
益田赤十字病院 総合診療科 岡本栄祐