地域だけではない、大学だけでもない、持続可能な成長をし続けるための総合診療ニューラルネットワーク

NEURAL GP network 島根県発・総合診療医養成プロジェクト

第2回総合診療のつどい兼第1回高度総合診療力習得A2コース

6/30日に第2回総合診療のつどい兼第1回高度総合診療力習得A2コースが行われました!現地参加26人、web参加8人と多くの方にご参加頂きありがとうございました☆参加出来なかった皆様にも内容が少しでも伝われば幸いです。

以下長文です。

  まず樋口先生が作成してくださった激熱オープニングムービーから会が始まりました。(まだ見たことの無いかたは是非見てくだい!島根総診の歴史が凝縮されています)谷口先生から開会のあいさつを頂き、新専攻医の皆様に自己紹介して頂きました。その後指導医を代表して樋口先生から新専攻医に向けてメッセージが送られました☆『総合診療をやっていて、楽しい事・総診になって良かったと思える事だけではなく、つらかったり・しんどい事もある、そんな時に今日できた繋がりが新専攻医の皆さんや目の前の患者さん・ご家族さんを助けてくれる事がある。それを人は幸せと呼ぶそうです。』心に染みした。新専攻医のみならず、我々も頑張って行こうと思います。

  いよいよメインセッション第1部:出雲市民病院上村先生が企画をしてくださった患者中心の医療技法のについて考えるセッションです。上村先生のレクチャーの中で特に印象的だったのが、お子さんの写真を用いたお話です。お子さんがお風呂上りにタオルを巻いて『昔の人』と言われご家族が大爆笑。これがなぜ大爆笑出来るのかを考える事が患者中心の医療技法の神髄であるとの事でした。まさに目から鱗、とっても分かりやすい患者中心の医療技法の解説です。詳しく知りたい方は是非上村先生に聞いてみて下さい。その後、波佐診療所の優子先生、島根大学の牧石先生から実際に患者中心の医療技法をどのように臨床の現場で使われているのかをプレゼン頂き、それぞれの立場で大切にされている事を伝えて頂きました。その後は上村先生、優子先生、牧石先生の3人でテーマトーク:新専攻医の村上先生から『救急の現場にいると患者の背景が向こう側から迫ってくる感じがあって背景が複雑な患者さんはどうしても苦手意識があるが皆さんはその様な感じがなかった、その違いは何なのか』と鋭い質問がありました。印象的だったのが、優子先生の解答で『救急の現場で目の前の患者さんが抱えている背景の問題をすべて解決しようとするのは難しい事だと思う。その様な患者さんが抱えている問題は日々診療している私たちも何年もかけて少し進んだなっという感覚で向き合っている。困られた際にはかかりつけの私たちにお声掛け頂けるとサポートできる事もあるかもしれません』病診連携の大切さを改めて感じたセッションでした。

  メインセッション第2部:あさひ診療所の邉田先生・大田市立病院の石田先生によるクリニカルジャス。クリニカルジャスは専攻医の先生が日々の診療で頑張ったぞと思える症例や頑張ったんだけどなんかうまくいかなくてもやもやするという症例を一緒に振り返るというものです。邉田先生は心サルコイドーシスによる末期心不全の患者さんとご家族にACP(アドバンス・ケア・プランニング)を行った症例、石田先生は血糖コントロール不良の患者に対して医療従事者が陰性感情を抱くもインスリン導入せずに退院する事が出来た症例について発表してくれました。どちらの先生の発表もうまくいった事、もやもやした事など先生方が症例を目の前にして悪戦苦闘しながら頑張っておられる姿を感じる事が出来ました。クリニカルジャスを通して自分が思った事、その時の自分の状況はこういう事だったんだという気づき、経験のある指導医や先輩専攻医からのアドバイス、医学生・初期研修医からの鋭い質問などを明日からの診療の糧にして下さい!

  最後に県中今田先生からの総括&記念撮影で第2回総合診療のつどい兼第1回高度総合診療力習得コース終了。今回のテーマ『The Diversity of GP』、様々な場所で様々な事に挑戦しているGP、その多様性を感じてもらうと同時に共通してGPが大切にしている事などを感じてもらいたいとの思いで企画運営しました。長時間のご参加本当にありがとうございました。今日できた繋がりを大切にして頂けると幸いです。またお会いしましょう。