第15回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会発表報告 野田杏
今年も当センターから医学生さんが学会発表をしてくれました。
島根大学医学部医学科 2年生 野田杏
【発表概要】
総合診療医に関する疑問を、白石吉彦先生や志を同じくする仲間と一緒にディスカッションをするモーニングレクチャーという活動について発表した。発表当時までに行った8回のレクチャーのまとめを簡潔にポスターに掲載し、概略と今後の展望について発表した。
【感想】
想像以上に多くの人に聞いていただけた。ただでさえ人の前で、たった一人で発表することに抵抗があった。そのうえ、どのようなポスターが行き交う人の足を止めるのか、どのような話し方が相手の印象にのこるのかなどのたくさんのハードルがあり直前まできちんと話せているビジョンが全く見えなかった。しかし、総合診療医センターでの読み合わせで、白石先生、小田川先生をはじめとする多くの先生に発表を見ていただいたことで本番の様子が少し想像できるようになった。私と一緒に発表練習をしていた凛太郎さんの発表から、引き付ける話し方や、聞きやすい声の速さ・大きさを間近で感じてさらに修正点が見えた。また、本番は台本なしで思ったこと、感じたことをそのまま話すという点にも届くようなハードルを白石先生から与えられ、とても刺激的な練習会だった。そこから数日、自主練習を積み重ねてあっという間に本番だった。初めての学会で魅力的な展示や発表がたくさんあったが、正直当時の私にそれらを楽しむ余裕など1mmもなく、顔を青くして自分の番を待っていた。聴衆がすごく近い発表現場だったので、一人一人の顔がしっかり見えてちゃんと聞いてくれているのが、相槌や表情からよくわかった。それに気づくと緊張が少しほどけて練習通りに言いたいことをいうことができた。発表が終わると、2名の方が質問をしてくださりその質問から言いたいことがきちんと伝わったことを再確認できた。
【今後の展望】
後から発表の様子を白石先生と一緒に振り返った。少し早口だったり、姿勢が悪かったり修正点がいくつかあった。しかし、言いたいことは言えていたので少しほっとした。今回余裕がなくてできなかったこととして、台本を用意せず、思ったことをそのまま話すというのがある。本番では台本を見ずに発表はしたものの、必死に繰り返し台本を読み返し暗記したものを話したため、言葉に感情が乗り切れていない気がした。だから、もし次の発表の機会があっとしたら、話しながら筋道を立て、まとめることを試してみようと思った。