地域だけではない、大学だけでもない、持続可能な成長をし続けるための総合診療ニューラルネットワーク

NEURAL GP network 島根県発・総合診療医養成プロジェクト

獨協見学 医学科3年佐々木大輔

 島根大学医学部医学科3年の佐々木大輔です。

 2月28日に獨協医科大学の総合診療科を見学してきました。すべての始まりは昨年の10月。隠岐病院の助永先生から、とある企画で一緒になったということで志水先生を紹介していただきました。その後、和足先生から「行ってきなよ」と背中を押していただいたことから、今回のプロジェクトが立ち上がりました。

志水先生と言えば「診断戦略」! 診断戦略とは、志水先生が名づけた、医師の診断に至るまでの方法論や思考過程の総称のことです。臨床経験の乏しい私たち3年生が将来の臨床現場で必要とされる知識やスキルを学ぶには、これまで暗黙知として継承されてきた思考プロセスの言語化に取り組まれている志水先生にお会いして直接教えていただくのが最適であると考え、企画しました。

 見学では、専攻医の先生方と志水先生とのカンファレンスを見せていただきました。カンファレンスでは「診断戦略」を用いて患者さんの経過や医療的介入について的確に整理した後、プレゼンターの専攻医の先生が一番気にされていたご家族の面会などの対応が検討されていました。「診断戦略」を使うことで、短時間で患者さんの病気の生物学的な問題点を整理し、医師として誤った対応はなかったことを確認されていたのは、見ていて本当に鮮やかでした。診断戦略は臨床推論の文脈で語られることが多いですが、実臨床での使われ方を知ることができ、書籍や動画では学べない、貴重な体験となりました。

 カンファレンスの前後では、学生からの質問に答えていただきました。「診断学は総合診療の武器である」というお話は、先ほどのカンファレンスを見た後だったこともあり、とても説得力がありましたし、初期研修や専攻医プログラムで病院を選ぶ際のポイントについて尋ねると「フィードバック」と即答されたことも印象に残っています。

 また、志水先生の計らいで、獨協医科大学の学生団体である診断戦略部の運営をされている原田さんと藤田さんを紹介していただき、お2人には島根大学の学生と一緒に定期的に勉強会を開催することに快諾していただきました! 学生同士で「診断戦略」のような臨床推論をどのように学んでいくかを知ることも今回の見学の目的の1つでしたので、診断戦略部の皆さまと連携させていただけることになり、とても嬉しいサプライズとなりました。

 夜の懇親会では総合診療科の原田先生、大高先生とお話しさせていただきました。特に原田先生とは、哲学と診断学の接続の可能性についてお話をさせていただきました。とても盛り上がり、共同研究のプランなども立ち上がりましたので、こちらもとても楽しみです。

 非常に短い滞在ではありましたが、今後島根大学と獨協医科大学との連携のきっかけとなるような出会いがたくさんありました。お会いしていただいた獨協医科大学の皆さま、本当にありがとうございました。そして今回の見学の実現にあたり支援していただいた島根大学総合診療医センターの皆さまにも感謝申し上げます。ありがとうございました!